お客様インタビュー Vol.2

▼築40年。父が永住性を考えて建てた鉄筋コンクリートの住まいに
「父と暮らしたい」と、孫を連れて帰ってくる息子夫婦が愛情を込めてリフォーム。

●神戸市/I 様邸  ●建物構造/鉄筋コンクリート造 2階建て ●工事期間/約2.5カ月

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将来、三世代で暮らすことを前提に、子世代がプランニング。
築40年の住まいが、父の想像をも超えた快適な住まいに生まれ変わりました。

 

■最初に・・・。
神戸の海が見える丘に建つI様邸は、昭和50年(1975年)にお父様がお建てになられた鉄筋コンクリート造(以下文中では「RC造」と表現します)のお住まいです。
リフォームのご相談をいただいたご子息様も、ここでお育ちになりました。

beranda2このたびの工事は、建物全体をリフォームする「全部改装」。

季節は冬でしたので、工事期間中のお父様は、ホテル暮らしを余儀なくされましたが、ホテルでの生活はとても快適で、全く問題なかったとのこと。
そして工事の始めから終わりまで一度もご自宅の様子を覗きに来られることもなく、
ご子息夫妻にすべてお任せになりました。

 

約40年前に父が永住性を考えて建てたRC造の家。
なんの問題もなく、ずっと快適に暮らしてきました。

 「まだ息子が生まれる前でしたが、永住性を考えて長持ちする家を建てたいと思っていました。
当時の木造家屋は普通40年くらいで駄目になると聞いていたので、必然的にRC造になりました。
また、当時周囲にはまだ家々がなく、原野みたいな所でしたので、海から近いこともあり台風などの
強風を防ぎたかったことも「RC造」にした理由です」

「ただ、新築から約2年が過ぎる頃までは「コンクリートの水分」が出て来るためか、「湿気」を “なんとなく” 感じましたが、月日を経るごとにだんだんと感じなくなり、ずっと快適に暮らしてきました」

「阪神淡路大震災による被害もほとんどありませんでした。
海から近いとは言え、丘の上で岩盤のせいか、どこのお宅も大丈夫でした。
過去に2回、キッチンの入れ替えと浴室のやり替えをしましたが、それ以外はどこも修繕していません」

 

私が健在なうちにリフォームした方が“得” だと思ったんじゃないかな?(父笑)

「いつになるかわからないけれども、将来息子夫婦がここに住む前提でリフォームすることになりました。
もしかすると、私が健在なうちにリフォームした方が “得” だと思ったんじゃないかな。
費用の面でもね(笑)」

「現在息子たちは宝塚市に住んでおり、家のことでは三和建設がとても信頼できる会社だということで、仕事を依頼したようですよ」(ありがとうございます)


ここで、ご子息様の奥様がインタビューに加わってくださり、
弊社との ”出会いのきっかけ” について詳しくお話してくださいました。


 

どこの会社に頼もうか・・・。
相談したO氏から紹介されたのは、宝塚展示場「RCの家」。
そこで聞いた『良い所は残して、補わないといけない所を変えましょう』という言葉が、リフォーム会社を決めるきっかけになった

「このリフォームは2014年の8月に検討し始め、8月末にはリフォーム大手の会社から具体的な提案を受けていました。
ところが、提案内容や相性の面で、少し「?」と思うところがあったのと、1社だけで結論を出すのはどうか、ということで、知り合いの設計士O氏に相談をしました。
RC造のリフォーム提案をしてくれる会社はないですか』と」

「すぐにO氏は三和建設と宝塚展示場のモデルハウス「RCの家」のことを紹介してくれましたので、さっそく夫婦で見に行くと、ちょうど責任者の方がおられ、色々と相談をしました。
女性社員もとても親切な方でした・・・」

「話が終わると、主人が『(他社よりも)三和建設の方が良い』と言い始めたんですが、私も同じような印象を持ちました」

「この時に私たちの心が動いた理由は、その責任者の方が
(建物の)現状の良い所は残して、補わないといけない所を変えていきましょう
言ってくれたことです。
つまり、『この家の建築当時に使われた材料や、間取りの良い点は残しましょう』と。
私たちにはこの発言がとても嬉しかったです」

「一方、他社からは、家全体を “新築のように” 丸ごとリフォームすることを勧められていましたが、今では少なくなった和室の造作をもすべて潰して設えを変えてしまうといった内容で、建物に元々備わっている良さを残す提案ではなく、その会社が「こうしたい」と思うような手法でした。
ですから、住まいに対する愛着心がないような、加えて主導権もこちらに無いような雰囲気に、
不安を覚えました」


若奥様からこのような経緯をお伺いし、お住まいに対する愛情をとても感じました。
無論、ご子息様ご夫妻がリフォームに求められた原点は、「親御様が安全に安心して暮らせるように」、「家族が仲良く楽しく過ごせるように」、ということですが、お父様が建てられた家が経てきた時間や当時の造り手にも思いを馳せておられるような正しい理解と愛着心がとても尊いと思いました。

実際、新築当時、かなりこだわった設計がなされ、使用材料も吟味されたと、お父様も仰っています。
たとえば、和室の床の間は「吉野杉の無垢板」ですし、階段の段板は「すべてが無垢板」で、「欄間」も「建具」も「格子」も、「ガラス」(レトロな石目調の型板ガラス)一枚をとっても、今では手に入らないものばかりです。現代の材料は「張り物」が多く、当時使われている材料は言わばすべてが本物です。
残念ながら今では加工技術を持たない職方もいるぐらいです。


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ドアに使われている石目調の型板ガラス。
今では貴重なガラスになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

実際のところ、どちらの会社に依頼するか、悩みました。

「工事の契約締結までは引き続き、他社と平行して打合せをしていましたが、父に対して、『私たちの希望通りにしても良いものか』という思いもあり、どこまでのリフォームをするか、どちらの会社に頼むか、悩みました。
結果、こんな状況の中で、わたしたちに対する接し方や提案内容に、“この家に対する思い” をわかってくれるのは三和建設かも知れないと、しだいに気持ちが傾いていきました」

「そしてついに父が『全部好きなようにして良い』と言ってくれた一言で、
私たち夫婦の思いは決まり、三和建設に頼むことにしました」


弊社との出会いのきっかけをつくってくれたO氏は、三和建設の元社員で、別会社の勤務時代に、現在ご子息様たちが暮らす宝塚のお住まいを設計されました。
ご子息様たちもこのことを後々にお知りになったとのことで、「ご縁」とは誠に不思議なものです。


 

構造躯体だけを残した“新築並み”の「全部改装」になったけれども、絶対にリフォームしたい箇所があった!
そして父の言葉が後押しをしてくれた。

「『この部分は絶対にリフォームしたい!』と思っていた箇所が“3つ”あります。

「一番目が「LDK」です。「キッチン」から「和室」の座卓に食事を運んでいたのを、
「キッチン」からすぐ横の「ダイニングテーブル」で食事をするスタイルに変えたかった。
そして食事が済んだあと家族でくつろぐ「リビング」スペースをつくりたかったんです。」

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調理から食事まで、動線が格段に改善されたDKのスペース。
手前のソファーが見えているところがリビングとなり、以前までは和室だった。

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廊下のスペースが「子ども室」に。

 

「二番目は、ただ広いだけの2階の「納戸と廊下」のスペースがずっと『もったいないなぁ』と思っていて、『部屋にしたいなあ』と考えていました。
それで「子ども室」をつくり、2部屋に分かれていた「洋室」も、ひと部屋の「寝室」に変えました」

 

 

「廊下では、主人のアイデアが全開!しました(笑)」

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お父様が昔集められていた貝殻に、ご子息様がグアム旅行などで集めた貝殻を加えた。
『並べるのにすごく時間が掛かったんだよ』とご子息。もう一方には趣味で集めた鉱物やら、かの有名なベルリンの壁崩壊当時に現地で拾った壁の欠片や昔のドイツの貨幣マルクまで。こうしていつでも家族が目にすることができる「小さな博物館」になった。

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どこのご家庭にもある「捨てるに捨てられない物」の置き場所を考えてできたのが、1階と2階の “ふところ” を上手に利用したこの方法。
ライトアップは夜間の“フットライト”も兼ねているから、 お子様も怖くない。

「そして、「寝室」の変わり様には父もかなり驚きましたが、私たちもこんな素敵な空間になるとは想像していませんでした」

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従来の天井を壊し、屋根裏まで突き抜けて吹き抜け天井に。
“忍者屋敷”のように隠れ倉庫(屋根裏部屋)にするつもりだったが、奥様の発想でこうした。
すごく明るくなって大満足のご様子。
40年前の建物の屋根には断熱材が無い。そこで今回断熱材を打ち込むために天井をめくったら、想像以上に大きな空間が広がった。
寄棟の屋根もコンクリートで造られていたので、このようなことができた。

「それと同時に、建物は大きいのに太陽の光が内部に届かず、家全体が暗かったので、広く明るく伸びやかな住まいにしたかったことが叶いました」

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新たに入れたペアガラスの
インナーサッシ。
これでガラスは3重になり、
気密性と断熱性がアップ。
「寒さ・暑さ」が防げる。

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これまで二室だった洋室を一部屋にされてできた「寝室」。
まるでスイートルームだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そして三番目が、リビングと繋がるテラス「サンルーム」をつくり、洗濯スペースにしたかったことです。
そこで、まるで “部屋” のような「洗濯機のある洗濯干し場」にしました。
これまでは室内から階段を使って外の洗濯干し場に “出る” スタイルでしたから、部屋と床の高さを揃えて段差の無い「続き部屋」のようにし、“(外に)出なくて済む” スタイルに変えたかったんです。
床にはウッドデッキを敷き込みました。
さらに、外からの日差しが入ってリビングも明るくなるように、リビングとの間仕切りには透明ガラスのサッシを使いました。
ここも、お父様が『すべて好きなようにして良い』と言ってくださったので、変えることができました」

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サンルーム(テラス)はこだわりの一つ。
『思った以上に便利だ』と、お父様。
部屋とつながっているので、
スリッパのまま行き来ができる。

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『明るくなったことが一番いい』と仰る若奥様。
天候に左右されずにお洗濯ができる。
大きな洗濯物もおもいのまま。

 

 

 

 

 

 

 

 


「RC造」の利点は、構造上問題の無い部屋の間仕切り壁を解体すれば、自由に部屋を広げることができること。
構造躯体に囲まれた内部の壁は、ほとんどが簡単に取り払うことができます。


 

契約後、悩んだのはインテリアの色や材質の組み合わせ。
イメージを作り上げるのに役立ったのはリクシルの総合ショウルームと三和建設からのアドバイスでした

「いろんなメーカーの住宅展示場やショウルームに行って勉強しましたが、特にイメージをつくり上げるのに役立ったのは、リクシルの総合ショウルームです」

「元々、システムキッチンは良い物が備わっており、まだまだ使えそうでしたので、キッチンの色を基準にして全体をまとめることにしました。これが功を奏し、順々にスムーズに決めることができました。

そしてとにかく家全体が明るくなるように配色や材質を考え浴室はじめ、洗面室やトイレは使いやすくなるように、広さを生かした明るく広い空間に造り替えました」

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「肩湯」が流れるホテルみたいな浴室。
ライトアップして、異空間に。
さらに「Bose(ボーズ)」のスピーカーからは音楽が流れる。

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1階のトイレもすごい。
なんと!鳥がさえずります。
タイルにもこだわった。
本間で、出入り口の間口が広いのがいい。

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2階の広い廊下がもったいなくて幅を縮めてできた、女性のあこがれ「広い洗面化粧台」、理想の空間。
ホテルのように洗面とトイレを一室にまとめた。 奥がトイレ。

「実はそれでも色々と悩みました。
どういう空間構成(スペースの取り方)にすれば生活しやすくなるかは、ショウルームなどを見て想像できていたのですが、部屋ごとに置く家具や色決めとなると、とても難しかったです。
特に和室は一番悩みましたが、三和建設のショウルームにある実物の和室を見ながら、担当の皆様が悩みを解消してくれました」

暮らしが変わることで物入れスペースの取り方も工夫

「昔の ”下駄箱” では入りきらないため、玄関に隣接した階段下のスペースをシューズクロークとして活用することにしました」

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工事中、一番不安だったのは家人がいない現場の ”セキュリティ”

「家人が誰もいない中での工事になりましたので、セキュリティ面が一番心配でした。
工事中も家財道具すべてが置きっ放しだったので、勝手に他人が入って来ないかが心配でした。

ですから、”門を開けっ放しにしないこと”、”帰る前に他人が潜んでいないかのチェックを徹底すること”を『絶対に守って欲しい』と監督に頼みました。
それはしつこいくらいに、口頭だけで無く、あちこちに
”貼り紙”もさせていただきました。

甲斐あって監督が責任を持って徹底してくれましたので、徐々に心配はなくなっていきました。

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これ以上の詳細はお見せできないが、
安心と便利を備えた機器。

そして完成した住まいにもセキュリティ面を考えて機器を設置しました」

そして翌年の1月中旬に工事が始まり、3月末にほぼ完成。
ただ、当初聞いていた工事期間よりも延びて、少し気まずくなった

「当初の計画では1階から2階へと順に工事を行う予定で、1ヶ月から1ヶ月半かかるということでしたが、『すべてまとめてやった方が早い』と言われ、一気に解体にかかりました」

「ところが当初、工事の進み方がゆっくり気味で、事前に『1ヶ月ちょっと』と聞いていたのが
だんだん工期が延びて来た時には気まずい雰囲気になりました。
こちらからの変更や追加要求などもあったので仕方なかったかもしれませんが、最終的には2ヶ月半かかりました」

「でも、一生懸命やってくれましたので、結果的には満足していますよ」

 

強度のある鉄筋コンクリート造とは言え、工事を始めてみると、
見えていなかった「経年劣化」や「ひび割れ」が見つかり、問題も発生した

「阪神淡路大震災の時に大きな被害が無かったとは言え、工事前と工事途中で調査してもらったところ ”ひび割れ” があり、『修復すれば直る』と説明を受けていたのですが、工事完了後の台風でベランダから1階の納戸に雨漏りが起きました。
何が原因かは判明しませんでしたが、工事完了直後のことだったので直してもらいました。
ですから、大雨や台風の時はまだ少し心配です」

 

リフォームの前と後で、室内環境はどう変わった?

「1階(リビングと廊下)も2階(寝室・廊下)も、新たに『蓄熱暖房機』を設置したので、今のところすごく快適です。
設置前には室内が “乾燥気味になる” とお聞きしていましたが、
全くそのようなことはありません。
むしろエアコンの方が乾燥を感じます。

父も夜中に今までは寒かった廊下が暖かいので、以前との違いを感じてくれています」

 

リフォームの工事中、ホテル住まいをされたお父様。
完成後、はじめて家の中に入って、びっくり!

「いやぁーそれはもう、びっくりしましたよ(笑)。
すべて任せていましたから、変わりすぎてまるで知らない家に来たような感覚で戸惑いました。
特に2階は想像を絶する変わりようで、びっくりしました。
さすがに最初は落ち着かなくてね。”何がどう(良く)変わったのか” わかりませんでした。
でも日が経つにつれてわかりました。とても暮らしやすくなりましたよ。

1階の三部屋(LDK~和室(寝室)~廊下、廊下~応接間)がすべてバリアフリーになり、
夜中に部屋から廊下に出る時も、段差が無いので “スッ” と行けるようになりました。
以前はそれぞれの部屋が独立しており、応接間などは、機能していませんでした。
部屋の敷居が無くなり、行き来が楽になっただけでなく、”洋室(応接)では洋酒”、”和室では日本酒” を、なんていう楽しみ方もできるようになりました(笑)。
自慢の庭を眺めながら、また、お酒を飲みながら、
好きな読書を楽しむこともできるようになりましたから、大満足です」

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リフォーム前は機能していなかったと言われる「応接間」。
建築当時の格子天井を残し、 クロスやカーテンを新調して明るくダイナミックなスペースに生まれ変わった。

最初は「?」と思った「和室をリビングに変える」
妻の提案力に感嘆!

「リフォーム後、家族のお気に入りスペースとなったリビングは、元は二間続きの和室のひとつです。妻からの提案でしたが、私は全く思いつきませんでした。
当初この提案を聞いた時には『発想がマンションっぽいな』と思いました。
和室は残したかったし、使われている部材も希少価値のあるもので“もったいない” と思っていたので、私はあまり触りたくありませんでした。
でも、この意見に従ってリビングに変えて大正解でした!」


ここからは、ご子息様に伺いながら、私たちの仕事を点数評価していただきました。


「提案力」は95点。
“古くても良い物は残し、利便性を考えて新しい物を取り入れる”。
このやり方に感心し、私たちが気付かない “見えていない部分” の提案には、さすがはプロだと思った

「提案力はトータルで95点くらい。満点に近いですよ。
私は元来細かい性格なので、大雑把なことは好みません。
まず、三和建設は見積書の内容を細かく出してくれましたし、実際工事をしてもらうとこちらが想定していた以上のことをやってくれました。

建物には、私たちから “見えている部分” と “見えていない部分” があります。
例えば内装仕上げのような “見えている部分” は、良い素材を選んで金額次第で使うかどうかを決めれば良いだけですが、構造躯体や基礎、排水配管や電気系統などは私たちからは ”見えていない部分” で、どう工事するかはプロでないと判断できないところです。

以前宝塚市の自宅でリフォーム工事を経験していましたし、仕事上、建設会社との付き合いもゼロではないので、見るポイントは承知しているつもりでした。
しかし、その ”見えていない部分” に対し、
三和建設のプロらしいアイデアがいくつかあって、さらに提案内容にはこちらの意向 ”プラスアルファ” もありました。
そこに『これこそプロやなぁ』と思う「提案力」を感じました。

また、気密性や断熱性の高いサッシや換気システムもなかった時代の建物なので、『全部こわして新しい物に付け替える』という提案なら、どこの会社でもできると思うのですが、古くても良いものは残しながら、利便性を考えた上で新しい物を取り入れる方法』を示してくれました」

 

「施工力」は90点。
施主の意向に対し、いかに “臨機応変” に対応できるかが重要。
大手の会社だから「施工力」が高いというわけでないこともわかった

「『施工力』は、会社選びをする際に肝心なことなのに、工事が始まってからでないと実力は施主にわからない。
私も仕事で数々の大手建設会社に依頼してきたのですが、
工事を進めていく中で想定外のことは起きますし、時には失敗もあります。
このときに互いに話し合い、”施主の意向を汲んで臨機応変に応じてくれること” が重要だと思います。
宝塚展示場で責任者の方と出会って、この人ならこういった部分に期待できそうだと思いました。
2~3日で終わるような工事ではないので、常に言葉を交わして話し合いができる会社かどうかも
評価のポイントで、問題が起きた時に素早く解決するためには双方のコミュニケーションが上手く取れていることが肝要ですね。

そういう点でも最後まで手を抜かずに一生懸命努力してくれたと思います。

“評価点”としては、残念ながら工事期間が延びたことを差し引いて90点位ですね。
それと今回は、大手の会社だから良いという訳ではないということもわかりました」

 

これからリフォームをする方、したい方へ、アドバイスをするとしたら?

①“いい家” にするために、 色々な所を見に行くと良いと思います。

「とにかく、色々な所(モデルハウスやショウルーム)に出向き、見識を広げることが大切ですね。私たちも、父がどうすれば快適に過ごせるか、”いい家にしたい一心” であちこちへ見に行きました」

 

② 家族間でも色々な意見があるだろうから、目的からブレないように、家族の中で「こうしよう!」と決定できるリーダー的存在が必要です。

「リフォームでやりたいことは家族それぞれが考えを持っている訳ですが、皆の意見の良い所に落ち着かせようとすると、時間が掛かるし、良い答えも生まれないと思います。
つまり “意見をまとめる” というやり方には無理があるように思います。
なぜなら『まとめる=妥協案』という気もしますね」

「また、予算配分もあるので、目的からブレないように誰かがリーダーとなり一貫性を持ってやることが大事。
みんなに意見を求めると、やったあとで、かえって不便になったりしたら『誰の責任?』なんていうことにもなるから、ひとりが責任を持つことが大事だと思います。
ようするにリフォームはイレギュラーなことも多いから、誰かが “カチッと決める” ことが重要」

 

③決定権を持って分担するのも良い方法だと思います。

「キッチンやカーテンのことは妻、基礎工事は私、という具合に。
妻でないと分からないこともたくさんあるので、そこまでのものは要らないと思った ”食器棚” だったけれども、最後まで反対しないで良かった(笑)。
双方がぶつかり合うのではなく、譲り合い、認め合いながら決めていくのも良い方法だと思います」

 

④家族のライフスタイルは年々変わっていくもの。
どうなるかわからない「先」のことをあれこれ考えるより、家族の「今」を大切にすべき。

「将来どうなるかわからないから、あまりやり過ぎないことですね。
”今” を考えてやることが大切だと思います。
それとディテールにこだわりすぎても駄目。凝りだすと際限がないから(笑)」

 

 

■インタビュアーから一言■

I様ご家族様にはご多忙の中、お時間をいただき誠にありがとうございました。
今回お聞きした貴重なご意見と体験談をこれからリフォームをお考えになられる方々が参考にしてくださることを切に願っております。
今回得られた経験を私たちも現場に活かし、皆様が心から喜んでくださるリフォームをご提供してまいります。