傾いた玄関建具の入れ換え

当社はおかげさまで年間300~400件の様々な工事の依頼をいただくのですが、今回のご相談は、地盤の沈下に伴って玄関ポーチと一緒に傾いてしまった玄関扉の修復です。地盤の沈下はおさまったので修復のご依頼いただきました。

写真ではわかりませんが、建付けも悪くなって、玄関の鍵はかからなくなっていました。玄関の鍵の不具合は不安ですね。建具の上下で約6㎝もの傾きがあり、水平も4㎝ほど悪くなっており、カバー工法での改修はあきらめて、玄関扉の枠ごと入れ替えることにしました。
カバー工法とは、既存の玄関ドアの枠に新しいドア枠を被せ、玄関ドアを取り付ける方法です。これだと玄関扉回りの壁や床を壊す必要がありません。既存の建具を撤去するには 周辺の壁仕上をばらして、柱や下地材に固定されたサッシ本体を外す必要があります。
カバー工法は比較的安価な工事になるメリットもありますが、このお宅の場合は外壁が化粧サイディングで仕上げられていて、もうすでに同じ柄のサイディングも手に入らないことから、新しい玄関建具を設置した後は、カバーモールという部材を利用してサイディングと建具本体の隙間を仕上げることにしました。

壁に立てかけられている部材がカバーモールという部材です。壁の材料で隙間を塞ぐのではなく、サッシの材料で隙間を塞ぐという発想です。

仕上がりました。
傾きも、切断した部分の防水もカバーモールの下でしっかり復旧できます。
壁との取り合い部分のコーキングを忘れずに行います。

床やタイルの取合いの補修は左官屋さんの仕事です。
玄関取り換え工事でも複数の専門の業者さんに入っていただきます。「玄関ドアのリフォーム」って取り換えるだけ?という簡単なイメージもありますが、場合によったら、大工さん、左官さん、クロスやタイルの専門業者さんなどが入れ代わり立ち代わり作業をして完成させることになります。

さてこのお家は、床の傾きはタイルを少し捲らせていただいて、モルタル塗りでなだらかに勾配をとって仕上げました。
室内側も採寸して加工した造作部材を利用して、既存の物を大きく触ることなく、上手く納めることが出来ました。壁のクロスも部分的に張替えて、全行程3日間で作業が終了しました。
当社は、鍵の不具合や建具の不具合のご相談も多くいただいています。鍵がかかりにくい、ドアが閉まりにくい、等の不具合があればどうぞ当社にご相談ください。

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